===== 遠隔利用 (リモート接続) =====
[[https://www.cc.uec.ac.jp/|情報基盤センター]]は、[[https://www.cc.uec.ac.jp/srv/all/remote/|2種類のリモート接続サービス]]を提供してくれています。これらを利用すれば学内だけでなく自宅等からも、二段階認証の設定、IEDのサーバやGPUサーバへのアクセスが可能になります。
ただし、アクセス情報や画面の表示内容などのセキュリティについて、強く配慮するようにお願いします。インターネットカフェや知人、友人に借りたコンピュータ、電車や飲食店、オープンスペース等からのアクセスなどを念頭においています。
==== 本学が提供するSSH接続サービス ====
=== SSH接続でできること ===
[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/remote/ssh/#remote-ssh-tunnel-whats|SSH トンネルによる学内 Web の閲覧]]に書かれた手順を踏み、手許のコンピュータにSOCKSの設定を行うと、次のことが可能になります。
* 学内Webサーバの閲覧と操作
* 学内メールサーバを通じたメールの送受信
* 学内ホストとのssh接続やsftp、scpなどの接続
* 学内ホストのX11クライアントの学外コンピュータへの表示および操作
[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/remote/ssh/|SSH]]は、[[https://sol.cc.uec.ac.jp/|情報基盤センターのサーバ]]のUNIX環境に学外からログインするために用意されているサービスです。
Windowsを使用しているコンピュータには、[[https://www.putty.org/|PuTTY]]や[[https://ttssh2.osdn.jp/|TeraTerm]]などのSSHクライアントをインストールし、接続先のサーバに sol.cc.uec.ac.jp、ログインしますのでアカウント名(ユーザ名?)に情報基盤センターにログインする際に使用しているものを、指定してください。
macOSが動いているコンピュータにはSSHのクライアントがインストールされています。ターミナルを起動するか、[[https://www.iterm2.com/|iTerm2]]などのターミナルエミュレータをインストールして起動した上で、次の1行をコマンドラインで打ち込んでください。
ssh [UECアカウント]@sol.cc.uec.ac.jp
PuTTYならば、次のように設定して、〔Open〕をクリックし、接続を開始してください。
{{https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/_images/ssh_tunneling_putty01.PNG}}
=== 学内のプロキシサーバを学外から利用する ===
学内のプロキシサーバを学外から利用することには、次のような目的があります。
* オンラインジャーナルの閲覧
* IEDのGPUサーバ上のJupyterHubなど、学内のウェブサーバへ学外からの閲覧
学内のプロキシサーバを学外から利用するには、SSHのポートフォワーディングという機能を使います。ローカルホストの8080番ポートと学内のプロキシサーバの8080番ポートを繋ぐと、学内のプロキシサーバを学外から使うことができます。
ssh -L8080:proxy.uec.ac.jp:8080 [UECアカウント]@sol.cc.uec.ac.jp
このようにログインした後は、インターネットプロキシの設定を
|サーバ|localhost|
|ポート|8080|
と設定すると、学内のウェブサーバにアクセスできるようになります。
== PuTTYの場合 ==
〔Category〕の中のツリーの下の方に〔Tunnel〕という項目を見つけてください。
そこをクリックすると、ダイアログが画面のような内容に切り替わります。
{{:ja:putty-tunnel.jpeg?400|}}
ここで、次の順に操作してください。
- [Source port]に 8080 と入力 (半角英数)
- [Destination]に proxy.uec.ac.jp:8080 と入力 (半角英数で、スペースなしで)
- [Local]をクリック
- [Auto]をクリック
- [Add]をクリック
これらの操作の後、[Forwarded ports]という枠の中に「L8080 proxy.uec.ac.jp:8080」という表示が追加されます。この状態で〔Open〕をクリックすると、ローカルフォワーディングを有効にしたSSH接続が確立されます。
=== 学内のメールサーバを学外から利用する ===
学内のホストと通信を行うことには、次のような目的があります。
* 学外から、学内のメールサーバを利用してメールの送受信を行う
* 学外から、学内のホストにSFTPやSCPを経由してファイルのやりとりを行う
学内のホストと通信を行うには、通信路の確立には、SSHのダイナミックフォワーディングという機能を用い、アプリケーション側のSOCKSプロキシを利用する機能と組み合わせて実現します。
ダイナミックフォワーディングは、ローカルホストの特定のポートをSSH接続先のホストから任意のホストの任意のポートとの通信のためのSOCKSプロキシの役割を果たさせます。ローカルの1080番ポートにSOCKSの役割を果たしてもらうには、次のオプションを設定します。
ssh -D 1080 [アカウント名]@sol.cc.uec.ac.jp
PuTTYならば、次のように設定して、〔Add〕ボタンをクリックして下さい。これでオプションが追加されます。
{{https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/_images/ssh_tunneling_putty03.PNG}}
これで、例えばメーラのSOCKSプロキシの設定に
|サーバ|localhost|
|ポート|1080|
と設定すると、メールアカウントの設定を変更することなく、学外から学内のメールサーバにアクセスできるようになります。
== PuTTYの場合 ==
〔Category〕の中のツリーの下の方に〔Tunnel〕という項目を見つけてください。
そこをクリックすると、ダイアログが画面のような内容に切り替わります。
{{:ja:putty-tunnel.jpeg?400|}}
ここで、次の順に操作してください。
- [Source port]に 1080 と入力 (半角英数)
- [Destination]は空欄のままにします
- [Dynamic]をクリック
- [Auto]をクリック
- [Add]をクリック
これらの操作の後、[Forwarded ports]という枠の中に「D1080」という表示が追加されます。この状態で〔Open〕をクリックすると、ダイナミックフォワーディングを有効にしたSSH接続が確立されます。
=== 学内のホスト上のX11クライアントソフトウェアを学外から利用する ===
X-Window用のGUIを持つソフトウェアをリモートホストで起動して、学外のコンピュータで用いるには、X11のフォワーディングを多段で行います。これを多段接続、多段フォワーディングなどと言います。
ssh -X [アカウント名]@sol.cc.uec.ac.jp (通常はこちらで可能)
ssh -Y [アカウント名]@sol.cc.uec.ac.jp (こちらでないといけないと要求されたときのみ)
例えば学内に自前のホスト mew.inf.uec.ac.jp を持っていて、その上でMozzila Firefoxを起動して、自宅のコンピュータから操作したい場合には、次のように多段接続をして、フォワーディングも多段で繋ぎます。
- 手許のホストとsolの間のSSH接続を確立する。
home$ ssh -X [UECアカウント]@sol.cc.uec.ac.jp
- solと学内ホストの間のSSH接続を確立する。
sol$ ssh -X [mew.inf.uec.ac.jp上のアカウント]@mew.inf.uec.ac.jp
プライベートIPアドレスを持つ学内ホストでも可能です。
=== 以上の3つを同時に組み合わせることも可能 ===
以上の3つ、ポートフォワーディング、ダイナミックフォワーディング、X11フォワーディングを同時に組み合わせて用いることも可能です。
- 手許のホストとsolの間のSSH接続を確立する際には3つのオプションを指定する。
home$ ssh -D 1080 -L8080:proxy.uec.ac.jp:8080 -X [UECアカウント]@sol.cc.uec.ac.jp
- solと学内ホストの間のSSH接続を確立する際にはX11フォワーディングのオプションのみを指定する。
sol$ ssh -X [mew.inf.uec.ac.jp上のアカウント]@mew.inf.uec.ac.jp
これで、メールはsol上からの送受信、ウェブはsolとproxyを経由しての送受信、X11は自前のサーバ上での動作、となります。
なお、本学では2020年度中に[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/remote/ssh/#remote-ssh-keypair|鍵ペアによるログイン]]が必須になる予定のため、早めに対応しておくことをお勧めします。これ以上のことは[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/remote/ssh/|情報基盤センター提供のページ]]を参照してください。
==== VPNサービス (どうしても必要な場合のみ) ====
VPNは学外で使用している端末に、学内のネットワークに直接に接続しているように動作させるサービスです。
これを用いても学外からのアクセスが制限されているサーバに、学外から直接にアクセスできるようになります。
ただし、流さなくてもよいパケットも大学のネットワークに流れますので、SSH接続の方を推奨します。
どうしてもVPNで接続しないといけない方は、接続しての用事が終わったら、即、お切り下さい。また[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/remote/vpn/|こちら]]を参照してください。
事前共有鍵の取得には、学内からのアクセスが必須です。
=== 用途 ===
== IEDの利用 ==
[[https://www.ied.inf.uec.ac.jp/|IED]]のサーバにログインするには、情報基盤センターのサーバに鍵を置き、そこからSSHでログインすることをお勧めします。現時点では情報基盤センターはパスワードのみでログインすることが可能なため。
[[https://www.ied.inf.uec.ac.jp/|IED]]のサーバへのログインには、鍵ペアによるログインが要求されます。
まず一度は、IEDに実際に出向いて端末にログインし、秘密鍵と公開鍵を生成しないと、外部からの利用は可能になりません。[[https://www.ied.inf.uec.ac.jp/support/projects/ied-support/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%88%E6%BC%94%E7%BF%92%E5%AE%A4%E5%A4%96%EF%BC%89%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9|設定方法]]を確認してください.
==== IEDのGPUサーバの利用 ====
IEDのGPUサーバで稼働しているJupyter Hubを利用するには、SSHによるポートフォワーディングとVPNのいずれでも可能です。[[http://gpu1.ied.inf.uec.ac.jp/|稼働状況確認ページ(学内限定アクセス)]]を御覧ください.Jupyter Hubへのリンクもあります.
==== 学内限定サービスの利用 (二段階認証の設定など) ====
UECアカウントのパスワード変更や、二段階認証の設定など、情報基盤センターが学内限定で提供しているサービスの利用は、SSHとVPNのいずれでも可能です。
本学では2019年12月より、学務情報システムなどのUECアカウントを用いてログインして使用するサービスへの学外からのアクセスに、[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/account/index.html#uec-account-2fa|二段階認証]]が必須となりました。
SSHとVPNのいずれによっても、[[https://www.cc.uec.ac.jp/ug/ja/account/index.html#uec-account-2fa|二段階認証]]の学外から設定が可能になります。
なお学内からのアクセスには、二段階認証は課されません。
==== 学内の計算資源の学外からのターミナル利用 ====
学内に研究用の計算資源を設けるには、コンピュータにUNIXをインストールして設置するのが便利です。プログラム実行や計算のために、GUIを使用したり、リモートデスクトップ接続を利用するのは、少しリソースが勿体ないです。
しかしインターネットに直接に接続するのはセキュリティリスクが高すぎます。[[https://sol.cc.uec.ac.jp/|情報基盤センターのサーバ]]を経由した接続経路の確保が望まれます。
さて、SSH接続が途切れると、ログインに使用したシェルが終了するため、フォアグラウンドで走らせていたジョブは一緒に終了します。学内で運用されるコンピュータを計算用に用いる際には、せっかく途中まで進んだ計算を、また一からやり直さずに済むよう、[[ja:端末多重接続ソフトウェア]]を覚えると便利です。